【PowerBI】パトライトからのCSVデータをCraydec Timelinesで設備稼働状態をガントチャートにした

PowerBI

PowerBIで良い表現が出来そうでなかなか出来ないと思っていたら、Craydec Timelinesでいい感じにできたので紹介します。

前提条件

今回は、パトライトというメーカーから発売している製品を使用した時の方法です。
システム運用ソフトウエアを用いるとCSVデータになります。
その後は外注でソフトを制作してもらうか、自力で何か開発するしかないようです。

PowerBI Desktopを使用して何とかビジュアル化出来ないかいろいろ試した結果、たどり着いた方法です。

成果物

上記のような感じで、点灯状態と履歴がガントチャートで表示されました。

パトライトから信号情報を受信する

パトライトのWDS-WIN01というソフトで各種設定を済ませるとCSVデータに保存されます。

できたCSVデータをPowerBIに読み込むとこんな感じになると思います。
受信ソフトの設定によって列名は英語や日本語などに変更できます。どちらでも構いません。
各行は、ランプの点灯状態が変わったタイミングで日時と色が受信されるようです。
そこでまず困ることは、同一行にランプが消灯した日時が無いということです。
消灯した日時が無いとビジュアル化する時に表現出来なくなります。

ですので、列の追加で消灯した日時を次の行から持ってくる方法をとります。

列を追加する

行番号の列を追加する

まず必要になるのは行番号です。
受信した順番に行番号を割り付けます。

「新しい列」をクリックします。

列名は任意です。今回はRow(行という意味)にしました。
RANKXというDAX式を使用します。現在のテーブル名を指定して、日時の列(この場合はDate/Time)を参照してランク付けする式です。詳しくはこちら

すると右端の列に、古い順に番号が付きます。
順不同に見える場合がありますが、もともと日時が昇順になっていない場合がありますので、焦らずに昇順にしてみてください。

ランプの色が変わった時間の列を追加する

次に、ランプの色が変わった時間を取得します。

新しい列を作成します。

列名は任意です。今回はOff Timeにしました。
LOOKUPVAVUEというDAX式を使用します。指定したセルを見に行きます。詳しくはこちら

[Row]+1で、Row列の次の行の[Date/Time]を取得します。

すると右端に新しい列Off Timeができ、次の行の時間が表示されています。

点灯状態を表す列を追加する

現状のテーブルには、点灯色を表す列に1が入力されています。
これを利用して、何色が点灯しているかを新しい列に追加します。

新しい列を作成します。

列名は任意です。今回は「ライト状態」にしました。
IF文でそれぞれの条件の時に色を返すようにします。
上記のIF文では Green, Amber、Red以外は「その他」にしました。

すると右端に新しい列「ライト状態」ができ、点灯色が入っています。

これで準備は完了です。

その他の追加列

上の画像でお気づきの方がいるかもですが、「Lighting Time」と「日付」という列ができています。

Lighting TimeはDate/Time列からOff Time列の時間を引いて秒で表したものです。
稼働率など求めたい方は使用します。
DAXはDATEDIFFです。詳しくはこちらを参照ください。今回はなくても大丈夫です。

日付もなくても大丈夫ですが、スライサーで日付を指定する場合はあった方が良いでしょう。
新しい列で日付列を作成し、別の日付テーブルの日付列にリレーションしてください。

視覚化する

もともと標準で用意されている視覚化ツールだと視覚化出来るものが見当たりません。
この場合追加することができます。
今回は、Craydec Timelinesを使用しました。

Craydec Timelinesを入手する

赤丸部の3点リーダーをクリックします。
出てきたメニューの「その他のビジュアルの取得」をクリックします。

赤枠の検索窓に「Craydec Timelines」と入力します。
出てきたCraydec Timelinesをクリックします。

左にある「今すぐ入手」をクリックします。

すると赤丸部に新しいビジュアルが追加されましたので、クリックします。

必要な項目を入力する

色々設定項目がありますが、必要なものは多くありません。

この3つの項目にそれぞれ入力します。

もう形になりました。

見た目を整える

色と太さが変更できます。ただし、線の色と太さだけのようです。
チャートごとに色が変更出来るようになると見やすくなるのですが、、、アップデートに期待します。

枠線が細くなり、少し見やすくなりました。

タイトルも変更しましょう。

タイトルも変更されました。これで完成です。

スライサーも追加すると、日付指定が出来るようになります。

最後に

このCraydec Timelinesというビジュアルは、簡単に状態をガントチャートにしてくれる優れたビジュアルでした。
しかし、以下残念なポイントがあります。

  1. チャートの色が変えられない
  2. チャートの上下順が変えられない
  3. 若干表示が遅い

1に関しては一番残念です。Colorという項目はあるんですが、何も出てきません。条件によるのでしょうか?
2は最初に入力されたデータから順番に上から並ぶようです。これも固定できると良いです。
3はデータ量やPCのスペックによると思います。今のところ許容範囲です。

以上、「PowerBIを使用してパトライトからのCSVデータをCraydec Timelinesで設備稼働状態をガントチャートにした」でした。
最後までご覧いただきありがとうございました。

パトライトが無いという方についてはこちらも見てみてください!
専用送信機が無くてもESP32で送信しています。

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