こんにちは!deaです。
自作PCBのハードルが下がり、お手軽にオリジナルの基盤が作れるようになりました。
そこで、挑戦したくなるのが表面実装ですよね。自分でデザインした基盤で表面実装なんて玄人っぽくてあこがれるし、達成感が半端ないです。
でも、リフロー炉を購入するのはちょっと・・とか、自作するのも怖いし、面倒。。という方に、お手軽で安全な方法を紹介します。
今回は、ESP32を単品で購入して使用した例です。
ESP32を使用した記事も紹介していますので、良かったら見てください!
準備するもの
- 基板、実装する電子部品
- ステンシル(基盤を注文するときに一緒に注文)
- クリームはんだ
- ヘラ(メンバーズカードなど代用可能)
- ホットプレート
- マスキングテープ

私はPCBWayに依頼しました。20枚を依頼して、5日くらいで到着したと思います。
早いし、安いし、個人レベルでは品質も問題ありません。$5+送料~作れます。
設計はKiCadというフリーソフトで自分でやりました。この辺の流れもいつか記事に出来ればいいなと思っています。

ステンシルは、はんだを塗るときの型です。
PCBWayで一緒に注文します。ヘラ代わりにカードを使用しています。
ツルハドラッグのカードが、財布の中で一番丁度良い厚みで、丁度良い硬さでした。これは、柔らかすぎない方が良いみたいです。厚みのあるカードは、財布が膨らむのでちょっと嫌でしたが、今回はすごく役に立っています。お店もいつも利用しているので、ポイントもバッチリです。

クリームはんだです。はんだペーストとも言います。
amazonで購入しました。価格は変動しているので、安い時に買うと良いと思います。時間があるときはAliExpressなどが安いです。
鉛入りなど気にされる方はご注意ください。今回は鉛入りです。
あと、使用後は冷蔵庫に保管し、他の人が食べないように注意書きしてください。

ホットプレートは何でも良いと思いますが、今後食事に使用しない古くなったものや、中古品を探すのがおススメです。リフローしてその後に焼肉するのはやめてください。鉛使いますので。
私は、OFF HOUSEで1,000円(+税)で購入できました。ちょっと鉄板が汚れていましたが、食事に使わないので良しとしましたが、後日別の中古ショップでもっと綺麗なものを発見してしまいました。何か所かまわると良いかもしれません。
また、温度調節が可能な機種の方が良いと思いますが、2~3枚程度リフローするのであれば安いもので温度調整がなくても出来ます。保証はしませんが、画像のアイリスオーヤマ製のホットプレートで出来ました。でも、さすがに連続で使用すると、何度か温度が下がるので中々はんだが溶けない時が発生します。使用頻度や目的に応じて選定してください。今回はあくまでも簡単にという前提です。
作業準備
基盤を固定する方法を紹介します。
ここはきちんとやった方が仕上がりが良くなり、失敗も防げます。

ステンシルが入っていた板です。これは捨てずに保管しましょう。これが非常に重要になってきます。
この板を台にしてはんだを塗り込むと丁度良いはんだの厚みになります。あくまでも経験上ですが。

上の画像のように、4枚の基盤を使って中央の基盤をマスキングテープで固定します。
こうしておけば、複数枚作業するときも簡単です。

中央の基盤のプリントに合わせてステンシルの位置を調整して、テープで上方のみ貼ります。
この時、ステンシルがなるべく浮かないように貼らないと、手を放す度にステンシルが浮いてしまい、はんだが綺麗に塗れません。
いよいよクリームはんだを塗ります

クリームはんだを適量盛ります。少し多めに盛った方が良いと思います。

ヘラやカードなどを使って、小さな穴にもしっかり塗り込みます。

最後に余分なクリームはんだを、ステンシルの厚みに合わせて擦り切るように取り除きます。
あまり力を入れすぎると必要なはんだも取れてしまいますので注意が必要です。この辺は何度かやっていくうちに上達していくと思います。でも、あまり神経質になり過ぎない事も重要です。完璧でなくても何とかなります。はんだは溶けると表面張力で勝手にいい感じになります!

ステンシルをゆっくり持ち上げると出来上がりです。
小さいところにもはんだがちゃんと入っているか確認します。

ピンセットでピン穴を利用して、基盤を外します。
この時、プリントを傷つけないように注意してください。

そうしたら、準備した電子部品をそーっとおいていきます。ピンセットで優しく、丁寧に位置を合わせます。位置がずれないように、少し押さえておくと良いと思いますが、あまり力を入れ過ぎると失敗しますので要注意です。
ここでもあまり神経質になる必要はありません。多少曲がっていてもはんだの表面張力で正しい位置に勝手に動きます。(絶対ではありませんが)
逆に、真っすぐ置いても動いてしまうことがあります。その時は慌てずに、ピンセットで調整します。


いよいよ過熱していきます。
最初は、基盤を乗せずに熱くなるのを待ちます。
熱くなったら基盤を乗せてはんだが溶けるのを待ちます。
この時、あまり空焚き時間が長いと、安全機能で温度が下がりますので注意してください。
私は、いつも肉が焼けそうな温度になったら置いています。
置く場所も、電熱線がある上あたりが良いのではないでしょうか。

ちょっと画質が悪くわかりにくいですが、はんだが溶けてきます。
溶ける様子は以下の動画で見てみてください。
ちょっと手振れしていますが、溶けていく様子がわかると思います。
なんか気持ちいい溶け方しますよ!

全部溶けたのが確認出来たら、基盤をホットプレートから外して、冷ましてください。
この時、基盤は熱いので、耐熱の容器など利用するといいと思います。
冷めたら、はんだがちゃんとついているか確認します。
はんだがついていないところがあったら、はんだごてで修正します。
もう一度ホットプレートで熱しても修正することができますが、熱しすぎに注意してください。

完成です!
あとは、手はんだが必要な電子部品を取り付けて終了になります。
まとめ
いかがでしたか?
簡単だったと思います。「難しそう」とか「お金がかかりそう」とか思って、なかなか手が出ない方もいると思いますが、やってみると意外と簡単です。
特別な道具も必要ありません。ただ、クリームはんだだけは、amazonで割高な場合があります。
私が買ったときは、この大きさで800円(送料別)しました。
挑戦したいと思ったら、先にAliExpressなどで注文しておくのもありだと思います。
待っている間に、KiCadで設計して、PCBWayで注文しても間に合います。
以上、簡単リフローでした。
最後に。ホットプレートで簡単にできますが、やけどや火災には十分ご注意ください。今回の方法で発生した、すべての問題、不具合は当方では責任を負いかねます。あくまでも自己責任という事でお願いいたします。
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